
先のページでも書きましたが、理解とは、「事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。」とあります。
【理解】という概念は心理学の一つとして研究対象とされているものの学習や記憶と比較するとまだ十分に解明されていなのが現状です。
このことはそれ自体が、単体で成り立っているものではなく知識や学習と深い関係があります。これには段階があるのです。
例えばある文章を読んでいく場合にはまず、書かれている文章の言語を分からなくてはいけません。。英語なら英語、日本語なら日本語、というようになります。
次に、書かれている一つ一つの文章の意味を正しく理解できる必要があります。
最後に、文章全体の構造を把握することも必要です。物語ならばストーリー、取扱説明書ならば手順全体を把握するなどです。
さらに、取扱説明書では、実際にその手順を正しく行えるかどうかということが関係してきます。
また、物語ならば登場人物の微妙な心理の変化などを把握できているかどうかということが関係して来くるのです。
ここでわかるように、理解する事自体は、ひとつひとつの知識や経験の積み重ねである、と言うことがわかります。つまり、基礎となる知識や経験がないのに、いきなり全体をつかもうとしても、難しいということになります。理解力を付けるには、まず基礎となる知識・経験が必要になってきます。